しかし実際に、ホームセンターなどに売られている金庫を見てください。
耐火と書かれてあるものばかりが目立ちます。
まず初めにお伝えしたいのは、お値段のお手頃な耐火とかかれてある金庫に防盗機能はまず付いていません。
このような耐火重視の金庫には、アメリカの耐火試験に合格した、日本工業規格(JIS)の認定する試験に合格したと書かれてあっても、あらゆる窃盗を想定した試験に合格していますとは書かれていないでしょう。
火災が発生した時の対処法を見てみると「バールなどでこじ開けてください」と書かれてある耐火金庫もけっこうあります。
これでは、せっかく業務用の金庫を買ってもバールで簡単に開けられてしまうしょう。
しかし、防盗機能の付いている金庫は、耐火機能を重視している金庫よりもグレードもお値段も高いのが現実です。
盗難保証の充実や絶対に盗まれない金庫を考えているなら、それなりのお値段がかかる事は覚悟しておきましょう。
では実際、金庫に付いていてほしい機能を今起こりうる犯罪と共に考えてみたいと思います。
まず初めに、お金になるようなものが置かれている事務所は「狙われやすい」ということは覚えておいてください。
お金になるようなものとは「金庫」「パソコン」「デジタルカメラ」などです。
このようなものは、なるべく一目に付かない所に置くのが良いでしょう。
壁や床に埋めるタイプの金庫があります。
しかしお金の、匂いがわからなくなるわけではありません。
泥棒の嗅覚というのは、実に優れているものです。
壁にあろうと、床にあろうと金庫のありかなんて簡単に見破られると思います。
ではどうすれば良いのか…
金庫を固定してしまうか、固定タイプの金庫を購入するのはどうでしょう?
固定タイプだと泥棒に持ち出されてしまう心配はありません。
その上、バールやドリルに強い金庫を選んでおけば、開けられる心配も薄いでしょう。
しかしこれも絶対ではありません。
もしも、この金庫がダイヤル式やボタン式の金庫だったとしましょう。
金庫の傍に隠しカメラなど設置されてしまえば、番号は簡単に見破られます。
このような隠しカメラは毎年小型化され、小さいものだとボタンくらいのサイズでしかありません。
もしも、泥棒が下見に来ていたら、そしてカメラをこっそりと設置していたとしたら警報機もならずに金庫は簡単に開いてしまうでしょう。
では指紋認証や静脈認証にすればどうでしょう?
これなら安全そうです。
万が一のために警報機を付けておくのもよいかもしれません。
ここまですれば安全ですが、お値段はかなりかかりそうです。
これも指紋や静脈を保有している本人が人質などになってしまったら、簡単に開けられてしまうでしょう。
金庫にも守る限界は必ずあります。
大切な金庫を守るにはある程度人側にも「いつ災難は訪れるかわからない」という危機感が必要だと筆者は思います。
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